埴輪って??
イマイチ埴輪って分かりにくいかもしれませんが、土偶と間違えているパターンもありますよね。
どちらも土製の焼き物で、分かりにくいですが、古墳時代につくられたものが埴輪、縄文時代につくられたものが土偶という考え方です。
土偶が縄文時代なんで古いってことになりますね。
土偶は出産や豊穣、悪魔払いなどの呪術的なもの。埴輪は古墳に葬られる人物の生前の権威を示したり、支社の霊に対するささげ物であったといわれています。
あまり、解決していませんが、今回はにわ館で見れるのは埴輪です。
松阪市文化財センターとは
松阪市文化センターは、はにわ館と市民ギャラリーの2つの施設があります。
はにわ館は、2000年(平成12年)に、宝塚古墳からほぼ完全な形で船形埴輪が出土されました。
全国的にも非常に貴重な埴輪を、展示して見てもらう場所をと言うことで、2003年(平成15年)に博物館施設はにわ館が開館されました。
2006年(平成18年)には、宝塚古墳出土品は国の重要文化財に指定されています。
市民ギャラリーは、1923年(大正12年)に建築された旧カネボウ綿糸松阪工場の原綿倉庫を1996年(平成8年)に大規模改修して再生し、市民ギャラリー・文化財収蔵庫として活用されています。
こちらも、2002年(平成14年)には、近代化遺産として、国の登録有形文化財に登録されています。
松阪市文化財センターってどこにあるの(アクセス)
松阪市文化財センターは、松阪市図書館や鈴の森公園、クラギ文化ホール(松阪市民文化会館)、農業屋コミュニティ文化センターなどの施設の集積地にあります。
車でのアクセス
伊勢自動車道松阪インターを降り、そのまま直進していただくと商業施設パワーセンターが見えてきます。
びっくりドンキーの看板がドーンとありますので見逃すことはないと思います。
その信号左折し、次の信号を右折すると左手に松阪市文化財センターが見えます。
駐車場は、松阪市図書館や鈴の森公園などと共同になっているので問題なく駐車することが出来ます。
公共交通機関でのアクセス
三重交通バス
近鉄・JR松阪駅のJR改札口側バスターミナル2番のりばから「松阪中央病院行き」に乗り、「文化会館」下車すぐです。
所要時間 約10分 大人:210円 小児:110円
市街地循環バス「鈴の音バス」
近鉄・JR松阪駅から左回りで「市民文化会館」下車すぐ。
所要時間 約10分 小学生以上100円
徒歩でのアクセス
近鉄松阪駅、JR松阪駅より徒歩25分
松阪市文化財センターについて基本的なこと
松阪市文化財センターは、大人(19歳以上)100円、18歳以下は無料と格安です。
市民ギャラリーは基本的には無料ですので自由に入ることが出来ますよ。
開館時間は9:00~17:00までとなっています。
休館日は月曜日で、年末年始の12月29日~1月3日もです。
名称 | 松阪市文化財センター |
---|---|
住所 | 三重県松阪市外五曲町1番地 |
電話番号 | 0598-26-7330 |
開館時間 | 9:00~17:00 |
閉館日 | 月曜日(ただし、祝日の場合翌火曜日) 12月29日~1月3日 |
入館料 | はにわ館 一般 100円 18以下 無料 市民ギャラリ- 無料 |
サイト | https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/bunkazai-center/ |
松阪市文化財センターを見学(写真で案内)
さて、鈴の森公園から直接入るルートもありますが、正面から行くルートです。
クラギ文化ホール(松阪市民文化会館)、農業屋コミュニティ文化センターの前の通りを歩いていくと、レンガ造りの建物が見えてきます。
突き当りまで行った左手に、松阪市文化財センターの入り口があります。
入り口には、はにわ館の展示室、市民ギャラリーの展示の内容が掲示してあります。
早速、施設内に入ります。
ここには、松阪市の北部の嬉野新屋庄町地域で発見された赤部遺跡で出土したものが展示してあります。
中勢バイパス建設の為、2003年(平成15年)から2006年(平成18年)にかけて調査が実施され、石製品から、縄文土器、弥生土器、土師器、須恵器、山茶碗、陶器類など幅広い年代のものがあります。
土師器(はじき)壺、高坏(たかつき)、伊勢製品鉢などが完全な姿で出土しています。
他にも、土師器片坏、山茶椀、陶器片甕(かめ)などもあります。
石器の石斧(せきふ)は有名ですが、いしおのかと思ってましたよ。
この付近は雲出川下流域に広がる水田耕作が盛んな地域で、200以上の足跡がはっきり残っていたんですって。
なかなかシュールです。
このパネルが!?
はにわ館、ギャラリーの案内看板があるので外に出ます。
屋根がある通路があるので雨の日でも問題なく見学できます。
あ!プランターも一部だけ船形埴輪の形をしているのが分かります。
よく分からない石碑があって。
なんかの実なんかをすりおろすのに使う道具の形かな?
土器もならんでいるので写真を撮影しながら行きますが。
これがレプリカでずらーっと並んでいるんできりがなくなって途中でやめ。
市民ギャラリー
右手にあるイギリス積みのレンガ造の平屋建て切妻造の建物が市民ギャラリーです。
旧カネボウ綿糸松阪工場の原綿製品倉庫として建設されたもので、こちら側から見ると間口になりますが、74mもあって赤レンガの壁面の光景は圧巻です。
4部屋に分かれており、展示室・ギャラリー・収蔵庫として活用されています。
第1ギャラリーでは押し花の作品展が開催されていました。
僕には芸術的なものは分かりませんが。
ワインが赤い花びら。
ちょうちょの羽が花びら
何も考えずに入ってしまったので、ひととおり見学してましたが、年齢層など全然違うので変な目でみられてました。
市民ギャラリーを使用したい場合
ちなみに市民ギャラリーは個人やグループの発表の場としても利用できます。
【使用料】
使用条件 | 使用料 |
午前(午前 9時~午前12時) | 1,570円 |
午後(午後 1時~午後 5時) | 2,100円 |
1日(午前 9時~午後 5時) | 3,150円 |
※冷暖房を使用する場合、使用料として会場費の30%がかります。
はにわ館
はにわ館では常設展と期間限定展示が行われています。
この日は期間限定展示の「大昔のくらし」が展示されています。
通路を進んでいくと、はにわ館があります。はにわ(レプリカ)がずらーっと並んでる。
中に入ろうと思うが、ついついこっちも気になるので見学。
いろんなイベントなどで、はにわ作り体験などがあって、そのようなものが並べてあるみたい。
良く見る馬の形をしたもの
何かの建物の形をしたもの
人型の形をしたもの
などなど、いろんな種類がありますね。
はにわ館の中に入ると傘たてもはにわ?土器?の形をしています。
こだわってますよね。
はにわ館でのマナーです。
ほんと一般的な内容となっていますので守ってくださいね。
あと、はにわ館の案内図。
入って正面に受付、右手に図書・学習コーナー、第一展示室、第二展示室というレイアウトです。
左手には公園を眺めながら休憩するスペースがあります。
ロビーにもいろいろな土器って内容で展示があります。
さわったり模様なんかで分けられます。
縄文土器 約3000年前
ちょっと黒っぽいですね。
焼き固める温度が低いので全体的に黒っぽいんです。
模様を施されたものも多くなってきます。
弥生土器 約1800年~2000年前
縄文時代と比べると赤みをおびた明るい色合いになります。
模様がなくなって、実用性の高いものになってきます。
壺はお米や木の実などを入れて保存してました。
土師器 約1600年~1700年前
古墳時代から奈良・平安時代にかけて用いられた素焼き土器で、赤色の素焼きで模様などはない。
その時代に造られた、円筒埴輪です。
マツリ用の土器が変化して生まれた筒状の埴輪です。
須恵器 約1500年前
朝鮮から渡来した工人により作られた、青灰色の土器で、ろくろを使って整形し、登り窯を使用して、1000度以上の高温で焼かれたものです。
簡素化が進んだ赤褐色の土器のことを言い、土器作りの技術は大きく変化します。
これらの土器は松阪市内で出土しています。
第一展示室~伊勢の王墓 宝塚古墳の謎~
随分、展示室に行く前に時間がかかってしまいましたが、ここからが展示室です。
まずは、第一展示室に入ります。
室内はものすごく静かで少し薄暗い。
展示されている土器が光で照らされてて神秘的な光景に見えます。
ここでは、宝塚古墳で発掘された埴輪、土器などについて説明してあります。
宝塚古墳は1号墳と2号墳からなり、1号墳は、今までにない形の船形埴輪が出土して、注目される古墳です。
1600年前のこの頃は、倭と呼ばれ、ヤマト政権が日本をひとつにまとめていた時代です。
この松阪地域は東日本に進出するための重要拠点であったと考えられており、古墳の主は伊勢の王であったと想像されていますが、詳しいことは分かっていかせん。
宝塚古墳について
宝塚古墳は多くの謎に満ちています。
また、分からないことだらけなんですね。
あなたも宝塚古墳の謎に挑戦してみませんか。
謎を解き明かすのは、あなたかもしれません。
ってワクワクするキャッチなんですが、なんか一般人でも出来るんかな?
宝塚1号墳
1号墳は、北側に「まつり場」とされる造り出しをもつ前方後円墳です。
つくられた時期は、古墳の形や出土した埴輪の特徴から5世紀初めごろと言われています。
この古墳の造り出しは古墳本体と土橋でつながるという全国的にも例のない形です。
造り出しとは、平らな舞台のような場所があり、まつりの場とされています。
この周辺から140点におよぶ埴輪が当時の配置のままで見つかっています。
全長 111m
前方部最大幅 66m
後円部径 75m
宝塚2号墳
2号墳は後円部に短い前方部のついた帆立貝式古墳です。
造られた時期は、出土した埴輪などから5世紀前半と考えられます。
前方部の向きは、狭い地形にもかかわらず1号墳側を向いています。
このようなことから2号墳は1号墳の後継者のものと思われます。
全長 89m
前方部最大幅 38m
後円部径 83m
宝塚古墳の出土品
宝塚古墳を初めて紹介した鈴木敏雄氏。
三重県を代表する郷土史家で、昭和4年に「飯南郡花岡村考古誌考」という本を書いて、宝塚古墳を紹介しました。
盾形埴輪の盾の表面には線が書いてあるが、これは革のとじひもを表現しています。
革を張った盾なんだそうです、これより古い時代は木の板を表現したものもあります。
家形埴輪は、2階建ての建物に見えますが、1階部分は高床式になっています。
上の窓のように見えるところに、少しくぼみがありますが、これは入り口で、本来ははしごが取り付けられていたといわれています。
蓋形(きぬがさがた)埴輪は、貴人にさしかける日傘のようなものをあらわし、権威のシンボルとしての意味があり、王の場所を示しています。
きぬがさの由来は、絹でつくられた傘という意味からきています。
高杯形埴輪は、食物を盛る台のついて器のことです。
古墳に供えられた食器を埴輪で表現し、葬られた王に新しい王が供えたと言われています。
冠形埴輪は、冠に似た形をした埴輪で、頭をおおう部分が残っています。
宝塚古墳で出土したものは、帽子のようにも見えますが、むかしはこのようなつくりであったと予想されています。
船形埴輪(2号船)は、船の形をした埴輪で、中央部分しか見つかっていませんが、1m程度あったと考えられます。
船の真ん中にある短い突起はピボットと呼ばれる、船を漕ぐための櫂と呼ばれるパドルのようなものを支えるためのものです。
草摺形埴輪とは、よろいの裾の部分にあたります。
古墳では水のまつりなど亡くなった王を弔うさまざまなまつりが行われてました。
周囲には、そのまつりの為に埴輪などさまざまな飾り付けがあれていました。
水は大切なもので、水を制御することが豊作につながり、きれいな水を得ることが衛生的な生活を保障する条件になります。
囲形埴輪(導水)は、小さな家の埴輪があり、その家の床には水をきれいにし、流すための施設(導水施設)の表現が見られます。
丸いくぼみは、水をためて、不純物を沈殿させるところと考えられています。
囲形埴輪(湧水)は、外壁があって中に小さな家の埴輪があります。
よく分かりませんが、壁tの内側にくっついて筒状のものがあり、湧き水に関する施設の表現です。
柱状埴輪は、頂上の部分がギザギザになった楕円形の埴輪です。
ギザギザの理由は分かっていません。
二重口縁壺は、古墳に埴輪のようにならべて置かれた壺です。
埴輪に比べると厚みが土器のように薄く、底には穴が空けられています。
死者の世界で使われる壺は、ふだんの壺と区別する為に穴があけられています。
円筒埴輪は、古墳に並べられた筒のような埴輪で、一番良く見かけます。
2本の帯、3本の帯をもつものがあり、1号墳では、約2,000本を越える埴輪があったと推定されています。
埴輪棺は、古墳の周囲に立てられていた埴輪を転用して棺おけとして使用したものです。
倒した状態で見つかっています。
ミニチュア土製品は、実物を小さくした焼き物で、まつりの跡などから見つかっています。
鳥形、高杯、笊形などがあります。
船形埴輪(1号船)
宝塚古墳最大の発見。
船の形をした埴輪で、全国でも出土例は30程度ありますが、船の上に飾り物が付いているのは全国で始めてです。
整然の王の業績をあらわすものであると考え、亡くなった王の魂をあの世へ運ぶ埋葬船であるという考えがあります。
左側が、前と考えられており、太刀、威杖(いじょう)大、威杖小、蓋がたっています。
太刀は威厳を示し、
真ん中に王の持つ大小ふたつの杖、
後部には権威を示す蓋(きぬがさ)と呼ばれる日傘が乗せらています。
1つ1つの飾り付けに全て意味を持っているんです。
これだけ完全にガラスケースに入った保管で大切に扱われています。
ボタンを押すと説明音声が流れます。
昔の人がこのようなものを造ったことにも驚きですが、完全な姿で残っているので存在感がありますね。
ライトアップなど魅せ方も上手ですね。
もちろんはにわ館もですが、是非、興味がある場合は宝塚古墳にも訪れてみてください。
はにわ館から車で10分程度で行くことができます。
第二展示室~大昔のくらし~
第二展示室は写真撮影禁止とありましたが、個人利用を目的にしたものなら撮影可能だそうです。
僕も撮影はさせていただきましたが、ブログに掲載すると問題があるってことでアップは控えておきます。
内容的には縄文・弥生・古墳時代の生活の様子などがジオラマ、模型、出土品などが展示されています。
縄文時代の石器は石皿や磨石、石槍、石斧などなど。
当時の土器を使った調理の様子
身近なものを利用した漁の方法
粥見井尻遺跡を再現した竪穴住居やその構造について
春夏秋冬の暮らしについて
高床倉庫の構造
弥生時代の手作りの木製道具を使った体験
古代のアクセサリー勾玉
などなど、他にもいっぱい。
情報量が多すぎて書けませんのでこの辺で。
図書・学習コーナー
入って右手にはテーブルとイスがあって、埴輪や歴史に関する書籍も揃っているので、学ぶこともできます。
アンケート投入箱もはにわでした!!
休憩スペース
入って左にはベンチとテーブルがあります。
宝塚古墳の歴史と調査の歴表が掲示してあります。
一面がガラスになっており、船形埴輪と公園の緑が楽しめますよ。
エアコンも効いているのでここでのんびりってのもありかもしれません。
ただ、館内も見学して静かに過ごして下さいね。
ちなみに、これが鈴の森公園からの直接はにわ館・市民ギャラリーに行ける入り口です。
図書館側の駐車場からならこっちの方が近くて便利です。
まとめ
全部紹介している訳ではないので、是非ともご自信の目で見学してみて下さい。
知らないことばっかりで、ためになる内容です。
子供らなんかはすぐに暇すると思うので、出来れば1人で行ってじっくり見てくるのが良いと思いますし、合わせて宝塚古墳にも行くとイメージもつかめると思います。
誰もおらず。。。ある意味自然より自然らしい。
リラックスできる空間でした。