松阪市飯高町には以前からめちゃめちゃ気になってた景色があります。
その名も珍布峠。
「ちんぷとうげ」と言っていたら、地元の人から「めずらしとうげ」って言われてしまう。
なんとも個性的な名前ですよね。
珍布峠(めずらしとうげ)とは
珍布峠は、松阪市街地から奈良方面に向かうR166をずーっと走り、途中から和歌山街道に入っていくと、宮前と赤桶という地域の間にある国分け伝説の残る史跡です。
伝説では、天児屋根命(あまこやねのみこと)が言う国境に疑問をもった天照大神(あまてらすおおみかみ)が、そばにあった大岩を川に投げ込み、その波の止まったところを国境に定めたといわれています。
その二人が出会った場所が、この珍布峠で、投げ込んだ大岩が櫛田川の中にある礫石(つぶていし)です。
和歌山街道は、伊勢参宮の道者が行き交う道で、紀州の殿様が江戸と地元を行き来するのに使った道で、珍布峠は険しい山道をふさぐ巨大な岩を人力で削り取ったと峠で、その景観は圧巻です。
紀勢街道のパワースポットの一つと言われています。
珍布峠や史跡のあるコースは『珍布峠ウォーキングコース』と言われ、平成27年に『新日本歩く道紀行100選』の歴史の道に認定されています。
道の駅飯高駅のサイトから珍布峠ウォーキングコースのパンフレットがダウンロードできます。
https://www.iitakaeki.com/sightseeing/category/walking/
珍布峠(めずらしとうげ)ってどこにあるの(アクセス)
珍布峠には駐車場がないので、サイクリングの起点となる道の駅飯高駅までのアクセスです。
松阪市街地からはかなり遠いので車で行くことをオススメします。
という訳で、各交通手段でのアクセスは下記の通りです。
車でのアクセス
伊勢自動車道松阪インターを降り、最初の交差点(松阪インター入口)を右折し、道なりにずーっと走っていきます。
5分ぐらいそのまま走ると突き当たりに166号線に出る交差点(丹生寺町)があるので右折します。
35分程度直進すると、左手に道の駅飯高駅があります。
道の駅飯高駅は駐車場が広いので安心。
ここからのウォーキングコースなどもあるので、早速準備していきます。
公共交通機関でのアクセス
三重交通バス
近鉄・JR松阪駅のJR改札口側バスターミナルから「道の駅飯高駅」「スメール行き」に乗り、「道の駅飯高駅」下車してすぐ。
所要時間 約50分 大人:1,140円 小児:570円
徒歩でのアクセス
松阪市内からはちょっと無理ですね。
サイクリングでこられる方は多くみえますね。
珍布峠(めずらしとうげ)について基本的なこと
珍布峠は紀勢街道と呼ばれる道なので24時間訪れることは可能です。
ただし、向かう道の途中は民家が続いているので静かにと電灯などもなくなるのでかなり暗いのとめちゃくちゃ怖いと思いますよ。
名称 | 珍布峠(めずらしとうげ) |
---|---|
住所 | 三重県松阪市飯高町赤桶2304-4 |
電話番号 | 0598-46-0932 |
見学時間 | 終日開放 |
定休日 | なし |
サイト | なし |
珍布峠(めずらしとうげ)をサイクリング(写真で案内)
サイクリングの準備も完了したので、早速出発します。
いいたかの湯側の出口の信号から、国道166号線を横切る形でスタート。
信号を渡って進むと、すぐにT字路へやってきます。
ちゃんと案内看板にあるのに、思い込みって怖いもので左折して進めど何も見えてこないし、案内看板もないことからやっと気づく。
戻ってきて、右折方面にこいでいきます。
少し進むと、赤い目立つ珍布峠の案内看板があり左折します。
下にはウォーキングコース地図もあるし、これで迷うことはないかなぁ。
あとは道なりに進んでいくだけってことで。
両サイドに民家がある道をずーっと進む、少しづつのぼっているが、ほぼほぼ勾配もないので快適。
こういう車の通らない住宅地の道って走るの好きなんですよ~。
少し行くと民家もなくなって山の中に入っていくような道に変わり。
茶畑なんかも広がってきます。
ここから本番の雰囲気。
いよいよ山道に入りました。
少し木の陰で暗くなったので写真もぶれる。
途中で馬の水飲み場という場所を発見!!
昔は峠を越える際に、ここで馬を休ませてたんやろうか。
多分、人間が飲んだら腹壊すような雰囲気ですが、竹を組んで水を流してます。
暗くてじめっとしているのかアスファルトにはコケが生えてしまってます。
自転車のタイヤが滑って空回りしてしまい、しんどさは倍増する。
無理するとこけそうなのでゆっくりゆっくり登ります。
死人谷
なんともおぞましい名前の死人谷?!
看板の説明書きには
この少し上で、谷水を飲む様子で、その後、死んでいた行倒れがあったが、人通りが少なく、長い間気がつかなかった。
後に村人は無縁仏として葬ったが、この谷は誰云うことなく「死人谷」と嫌った。
珍布峠を越えるのは過酷で、このあたりで倒れて、近くに民家などもなかったことから気づかれずに、亡くなってしまった旅人などもいたころから、そのような名前がついたんだそうですが、そのまんますぎる。
水門?みたいなものがあって、奥の方がはうっそうと草が茂っています。
道行谷
看板の説明書きには
櫛田川の支流 この谷川を道行谷、この土橋を道行橋という。
何ともロマンチックな名で芳野を逃れた「源義経と静御前が通った」という古老の話も、知る人は少なくなった。
真偽の程は定かではなくても公法の土の「道行谷」の地名と、云傳えは残したい。
何がロマンチックかも分からず。
何が道行谷も何じゃ分からん。
石灰爺さん
看板の説明書きには
此処に生国も身寄も名前も定かでない、一人暮しの老人が住んでいた。
何所で習いを覚えたか、山から掘出した石灰岩から石灰を作っていた。
時折里へ出て、米・味噌を買い、お酒を飲むと
「蝶がムカデに惚れ何で惚れたと問うたならおアシの多いのに惚れました」
上機嫌に浪曲を語って村人の人気者であった。
この石灰爺さんも昭和の初め頃から何所に行ったか誰も見かけなくなった。
蝶がムカデに惚れたがまったく意味分からん。
ただ、石灰爺さんの行方だけがむしょうに気になる。
そして、さらに上にのぼっていきます。
珍布峠(めずらしとうげ)
念願の珍布峠に到着。
看板には
此処は古道紀州街道の本道である。
国分け伝説に言う珍布峠は、この道沿いの山の上にあり、礫石は下の川俣川(櫛田川
)の中程にある巨岩である。
古道は山の峠を越し、下の常夜灯の付近で赤池の里道を谷出の方に進み間もなく現在の本道に合流する。
と記載されている。
峠のてっぺんにやってきて、この大岩がふたつに割れててその間を歩く不思議な感じ。
左右にそびえ立つようにある、不自然な岩が凄く非日常でよい景色。
いいカメラを持ってなかったことが悔やまれる。
自転車をもって歩いて進むとなんかワクワクする~カヤックで岩場に行くのと一緒かな。
せっかくなんで、自転車を真ん中に立てて記念撮影!!
少し寄って撮影。
ここが峠のてっぺんなので、向かい側は下っていくので快適です!!
少しづつ細くなっていきますが。
枯れ葉なんかもたくさん落ちているので、タイヤを滑らさないように。
途中には仮設トイレもあって安心です。
ずーっと下っていくと、
民家もちらほら出てきて、櫛田川を渡る橋が見えてきます。
橋の上から見える櫛田川と山は絶景ですね。
水屋神社
橋を渡って、国道166号線を左に曲がって少し走ると赤いインパクト抜群の大きな桶。
水にまつわる水屋神社は、松阪に縦断して流れている櫛田川流域にある神社で、お水祭りで有名です。
創建は1,000年以上前で、大和(奈良県)の春日大社の安在所として、天児屋根命を奉っています。
境内には、天然記念物に指定された、推定樹齢1,000年の大クスがあります。
姿見の池
走っていると姿見の池って看板を発見し。
横には木製の雰囲気のある看板も。
急遽、方向転換!!!
国道166号線から下に向かう細い道を下って、左手にまがっていくと、広場?駐車場からすぐの岩場に姿見の池があるとのこと。
おりていくと、足湯ならぬ足水スペースがあり、木製の座布団まであります。
う~ここで暑い日にテーブルで弁当なんか食べるとおいしいやろなぁ。
姿見の池ってどれかなぁって探してたんですが、岩の間にあるこれみたい。
横にバケツとひしゃくあったので・・・・。
濁っててあまりキレイではないんですが、倭姫命(やまとひめのみこと)が伊勢巡幸の際に、自分の姿を映して化粧をしたといわれる池なんですって。
櫛田川のほとりにあり、流れ込む水源がないのにいつも水が入っているんですって。
でも、真下の櫛田川の方がきれいやなぁ。
道の駅飯高駅
ぐるーっと回って帰ってきました。
距離的には自転車としては物足りないぐらいですが、ウォーキングなら良い具合ですね。
汗をいっぱいかいた後は、温泉もあるので汗を流して帰るのが良いですね。
まとめ
個人的に松阪市飯高町で見ておいて欲しいのが珍布峠。
人力で削られた岩ですが、あのそびえ立つ感じはめちゃくちゃ神秘的でわくわくする。
軽いサイクリングしたい人にはちょうどいいぐらいで、道の駅飯高駅では台数限定ですが、レンタサイクルがあるみたいなんで一度問い合わせしてみては。
道が分からない場合は、ウォーキングコースのパンフレットも道の駅飯高でもらうことができます。
あと10名以上からですが予約制で、ガイドボランティアさんが説明しながら一緒に歩いてくれるんですって。
なかなか良い景観ですよ。