イベント参加

松阪市カヌー協会主催の令和元年(2019年)度「安全指導・事故防止講習会」へ参加(座学編)

令和元年6月15日(土)に、松阪市飯高地域振興局で、令和元年(2019年)度 「安全指導・事故防止講習会」が開催されました。

主催は三重県カヌー協会。共催として、スポーツ安全協会三重県支部、MCA松阪市カヌー協会、後援で松阪市教育委員会で開催されました。

今まで、カヤックなどなど数年やってきが、知識も技術もともなっておらず漠然とやってきたので、恥ずかしながら聞かれるとまったく自分に何もないなって思い、むしろ逃げてきた部分でもあります。

僕も、名前だけではありますがMCA松阪市カヌー協会に入れていただいておりますのでこのような知識というのは入れておきたいと思い参加させていただきました。
なんと、講師はカヤック界の重鎮のアオキカヌー 青木勇氏です。

アオキカヌー 青木勇氏とは

株式会社アオキカヌーワークスの代表取締役の青木勇氏は、カヌースラローム競技選手として活動し、また、オリジナルの組み立て式ファルトボートを開発、FRP成形技能士としてカヌーやカヤックを製造、各種カヤック関連商品の販売をしてみえます。

「パドルスポーツを多くの方に知ってもらいたい」「川のすばらしさ、そして楽しさをもっと感じてもらいたい」との想いから、ヌー&カヤックスクールや、レジャーとしてのカヌーツアー、ラフティングツアーを開催し、現在までに延べ7万人以上を指導してきた経験がある日本におけるカヤック、ラフティング業界の第一人者です。

(社)ラフティング協会会長をはじめ(社)日本セーフティカヌーイング協会理事、NPO川に学ぶ体験活動協議会理事など、他にも多くの役職・団体に所属されています。

名称 株式会社アオキカヌーワークス
住所 大阪府枚方市村野高見台10-5
電話番号 072-840-3320
営業時間 9:00~18:00
定休日 土日祝日
サイト http://www.kanu.co.jp/

安全指導・事故防止講習会のスケジュール

9時30分 開会式
三重県カヌー協会理事長谷口氏よりあいさつ

9時40分 講義
①水難事故事例
②川の特性(平常時・増水時)流れ、障害物
③カヌー・ライフジャケットの種類・特性
④レスキュー装備・方法・ロープワーク・セルフレスキュー
チームレスキュー
⑤スポーツ安全保険

13時30分 実習
水上における活動の見学、陸上における活動の体験
①セルフレスキュー
②急流におけるカヌーの機動性の確認
③カヌーによる救助(ライフジャケットの手渡し、曳航救助)
④カヌー・ロープワーク・ゴムボートを使ったチームレスキュー

16時20分 閉会式

ってスケジュールで進みます。

「安全指導・事故防止講習会」座学

早速、講習会がはじまります。

水難事故事例

過去の事例で、数年前に何組かの家族連れが中州で取り残されていた人を助けられず、最終的には流されてしまって全員死亡という痛ましい事故。
流れのある川ではゴムボートでは役には立たず、いくつかの方法で救出をこころみたが対応のしようがなかったそうです。
でも、カヤックがあれば、流れのある中でも十分に助けれる可能性があった。
そのような悔しさを感じさせる内容でした。
実際に昼からの実践を見て、まさに同じ状況やなって。
このような練習も必須やなって感じます。

川の特性

僕は恥ずかしながらまったく川のことが分かってなくって、、、というか海も分かってないですがね。
という訳で基礎の基礎から教えてもらえて凄く有意義。

川の右岸左岸

上流を背にして下流側に向かって立った時の右側を右岸、左側を左岸と言います。
まず、これを知っていないと何もできませんもんね。

ストリーム(カレント)

川の流れをストリーム、またはカレントと言います。
特に川の流れの中心をメインストリーム(メインカレント)と呼びます。

エディー

川といっても流れは真っ直ぐではなくって、いろんな障害物があります。
岩などの障害物で川の流れがさえぎられて、下流側から上流側に向けて流れを生じるのが反転流でそれをエディーといいます。
上流から下ってきて、川の流れから逃れる為に、エディーに入ることをエディーキャッチ。
その、川の本流とエディー分かれ目がエディーラインといいます。

クッション

川の流れが岩などにあたって、乗り越えようとして水が盛り上がっている状態をクッションと言います。上流側にクッションを生じたら、下流ではエディーが生じる。
船が岩に当たる~って思っても水の流れがクッションになって、その流れに沿って岩をかわせることもあります。

アンダーカット

流れがあたる水面以下の面が大きくえぐれている岩や崖の状態をアンダーカットと言います。
このような場合は上流側にクッションが生じず、下流側にはエディーは発生しません。
川の流れは川底に向かうので、引き込まれるので注意が必要。

ホール

流れが川中の岩などを乗り越えて落ち込み、巻き返すように波立つ場所をホールといいます。
川底方向から水面方向に湧き上がってくる流れをボイルといいます。
カヤックなどの挙動に変化がおこる可能性があるので中皮が必要です。

ボイルライン

直線状に連なるボイルをボイルラインといいます。
一般的には岩の流れが乗り越えるなど一点で生じるが、このような場所では、直線状に連なる場合があります。
この場合は、左右に逃れることが難しいので絶対に入らないこと。

ストレーナー

こし器やざると同様の現象を起こす障害物全般をストレーナーといいます。
川にたおれている倒木や、海ならテトラポットなど水の流れを通すが、人間やカヤックなどは引っかかると圧力がかかり張り付いてしまうので危険です。

シーブ

岩と岩が積み重なって形成されたストレーナーを特にシープと言います。
隙間は水が通るが、人は通過しないため、非常に危険です。

フットエントラップメント

川底の障害物に足がはまってしまう動けなくなり、水圧により体が沈められてしまうアクシデントのことをフットエントラップメントと言います。流れが早く、水深が腰ぐらいまでの浅い場所でも起こってしまうので注意が必要です。特に事故の発生件数が多い。

ボディーエントラップメント

漂流した人の体全体が捕捉され動けなくなり、水圧によって自力脱出が不能になるアクシデントをボディーエントラップメントを言います。水深に関係なくストレーナーが存在すれば起きる可能性がある。

ホワイトウォーター・フローティングポジション

流れに流された時の漂流姿勢をホワイトウォーター・フローティングポジションと言います。
足が水中に下がらないのでフットエントラップメントを予防することができ、岩などが前にあれば蹴ってさけることが出来ます。
その姿がラッコに似ているので、ラッコポーズとも呼ばれています。

ハイポサミア(低体温症)

熱中症の反対の症状で、日本語では低体温症といわれ、体温の自律的な調整が不能になり、体幹部の温度が低下して身体機能や代謝機能が衰え、死にいたることもあります。

カヤックの為の服装について

低体温症や快適にカヤックする為にも服装は重要です。
水が冷たい時期は特に気をつける必要があり、ドライスーツは首、手首、足首がしまっており、チャック部分も防水なので中に水が入ってこない。
ただし、カヤックの場合は後ろチャックにすると漕ぎにくいので前チャックのものが良い。
水中に落ちることを考えるとウェットスーツがオススメ。

ウエットスーツって、水の中に入るとじわじわと水が入ってくるんですが、入ってきた水は出てかないので、それ以上に体から熱を奪われていくことはないんです。
常時、水に入っているなら5mm、カヤックのように常時水の中に入っていない場合は3mmのもので十分なんだとか。

あと、上下分かれているものよりも一体型で、カヤックはパドルで漕ぐので袖があると抵抗感があるのでノースリーブがベストなんだそうです。長袖のものは、暑い時には上半身脱いだ状態で使うなど使い勝手が悪いので、それなら別で上から着るものを揃えた方が良い。あと、一番良いのはオーダーメイドですが、高いのがネックですね。

 

ロープレスキュー

スローロープ

15m~20m、直径10mmの水に浮く繊維のロープです。
バッグにも浮力材のが入っており、落水者に向けて投げてバックをつかませて救助するのに使います。

ロープレスキュー練習

川に誰かが流されたりした時には必須のロープレスキュー。
イメージとしては、投げることは分かっていたが、どうやって投げるか知らず、ぶっつけ本番では危険です。
という訳で室内での練習になります。
袋を投げた際に、端っこをもってなくて袋がそのまま飛んでったとか、恥ずかしながら実際にやってしまいました(汗)
まずは、「ロープ」と大きな声で、伝えて目があったら投げることが大切なんだそうです。
そして、1.5m以内を狙い、投げ方もオーバースローぐらいの考えでしたが、コントロールを考えると下から投げること。
左手を前に床と水平にだして、その高さで右手で下からスイングして左手の場所で手をはなすと、良い角度で飛んでいきます。

でも、意外と距離感が難しかったりします。

1回失敗して、もう1回投げる場合も袋に入れなおしている時間はありません。
そんな場合に、ロープをまとめるんですが、円でまとめてしまうと絡まるので写真のように前後でたぐりよせるようにすると投げても絡みにくいです。ちょっと口では説明しずらいですが、そんな感じ。

あと、袋の中に入れる時は、背中越しに入れていくと入りやすいんです。そのまま入れると戻ってしまいなかなか入っていかないんです。
これは正確に知っておくだけでもかなり違いますね~今更ではありますが。
1人1個は持っておくべきと感じたので、使わなくても持っておかんとあかんなぁ。

ロープワーク

カヤックや特にレスキューなんかする時にはロープワークってめちゃくちゃ重要。
まったく違いますが、テントをたてる時なんかも、僕がやるとちょうちょ結びなんで弱くって。

でも、変にかた結びしてしまうと大変なので仕方なく。
あと、ゆるゆるで強度がなかったりもしています。
でも、一刻を争う場面でもしもはずれてしまうといけないので、簡単なものでも覚えておかないと。

基礎の基礎。八の字結び。
フィッシャーマンズノット、モヤイ結び。
この辺で既に見失ってます。

お昼休憩

地元のお寿司屋さん寿し孝のお弁当。
豪華ですよ♪

そして、ネギトロまきではなくマグロがシャリ部分で、きゅうりがマグロ部分にあるこれ。

めっちゃおいしかった。

そして、お米農家の作るこだわりのお米を使ったおにぎり専門店八十八屋。
松阪牛しぐれ入りのめちゃくちゃうま~!!!

松阪市飯高町の八十八屋は長井米生活農場が運営するおにぎり専門店で注文を受けてから握ってくれる松阪市の山の方。 2019年(平成31年)2月9日に道の駅飯高駅の敷地内に、こだわりの材料を使ったおにぎり専門店八十八屋が出来たという...

実践編へ

松阪市カヌー協会主催の令和元年(2019年)度「安全指導・事故防止講習会」へ参加(実践編)座学を終えて、昼食も食べて準備完了。 道の駅飯高駅の上流の瀬で行われるのですが、雨は弱くなるどころか強くなる。 芝生広場から櫛田川に...