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松阪商人の館は松阪市の誇る豪商旧小津清左衛門家をリノベーションし見学ができる

松阪市の屈指の豪商である旧小津清左衛門家の旧宅を見学してきたのでご紹介。

三井家と長谷川家と並ぶ、屈指の豪商ってことで、何を生業(なりわい)にしていたか知りませんが、ギリギリ名前だけは聞いたことあるなって程度です。

建物の松阪の豪商の中でも大きなもので、「旧小津家住宅」として三重県指定有形文化財に、土地は「旧小津清左衛門家」として松阪市指定史跡になってて、平成8年10月から「松阪商人の館」として一般公開されています。

小津清左衛門とは

小津清左衛門は、おづせいざえもんと読みます。
江戸で活躍した松阪商人の中でも筆頭格にあげられます。

創業者の3代目小津清左衛門長弘は松阪市出身で、祖先は伊勢の国司だった北畠家に仕えていました。
江戸時代の松阪には、小津清左衛門家、小津与右衛門家、小津茂右衛門家など、小津50党と称されるほど小津姓を名乗る商人が多く現れました。

松阪では木綿などで財をなした、商人は多いんですが、津清左衛門家は一体何で財をなしたのか?
これが、松阪での関わりはあったのかは分かりませんが、江戸の文明には欠かせない品物

そう。

紙なんです

小津清左衛門長弘は、江戸の紙商に奉公し、1653年に独立し、大伝馬町一丁目(現在の日本橋本町三丁目)に紙店「小津屋」を開業しました。
紙の時代ともいわれ、小津党の長老となり、紙問屋40余店を束ね、三井家、長谷川家と並んで、小津家は松阪三大豪商と呼ばれ、松阪市を代表する江戸店持ちの商家となりました。

江戸で1番の紙問屋です。
江戸後期には、松阪御為替組(幕府公金を江戸へ送るための商人組織)を命じられるなど影響力を持っていました。

明治時代には小津銀行や小津細糸紡績所など多角経営に取り組んだが、関東大震災や金融恐慌などの難局を乗り切るため、本来の紙業問屋と不動産業に服して、小津産業株式会社として事業を継続しています。

当時、本町にあった小津銀行の写真。

小津産業株式会社のホームページはこちら
http://www.ozu.co.jp/
めっちゃデカイ会社ですやん。

松阪商人の館(旧小津清左衛門家)ってどこにあるの(アクセス)

松阪商人の館(旧小津清左衛門家)は、松阪市役所の近くの本町と呼ばれる地域にあります。
近隣にコインパーキングもありますが、町中を歩いてまわる場合はこちらの無料駐車場が便利です。
という訳で、各交通手段でのアクセスは下記の通りです。

車でのアクセス

伊勢自動車道松阪インターを降り、そのまま直進していただくと商業施設パワーセンターが見えてきます。
その信号左折し、真っ直ぐ進むと桑名三重信用金庫川井町支店(川井町4交差点)を右折し、真っ直ぐ進み橋を渡った新松阪交差点を左折して、道なりに進むと右手に松阪市駐車場(松阪市民病院前)があるので駐車し、徒歩6分

公共交通機関でのアクセス

三重交通バス

近鉄・JR松阪駅のJR改札口側バスターミナル2番のりばから「松阪中央病院行き」に乗り、「本町」下車すぐです。
所要時間 約4分 大人:210円 小児:110円

市街地循環バス「鈴の音バス」

近鉄・JR松阪駅から左回りで「市役所前」下車すぐ。
所要時間 約4分 小学生以上100円

徒歩でのアクセス

近鉄松阪駅、JR松阪駅より徒歩15分

松阪商人の館(旧小津清左衛門家)について基本的なこと

松阪商人の館(旧小津清左衛門家)の開館時間は9時~17時で入館は16時30分までです。
休館日は毎週月曜日(祝日の場合は翌日)となっています。
近隣にある旧長谷川治郎兵衛家や原田二郎旧宅、御城番屋敷の公開住宅、松阪市立歴史民俗博物館も同様に毎週月曜日は休館日なので、全て見ることができないという悲劇になってしまうことがあるので注意して下さいね。
あと、年末年始となっています。
入館料は、5歳以下が無料、6歳~18歳が80円、一般が160円です。
あと、20名以上なら団体割引の対象になるので確認してみてくださいね。

近隣を観光でまわる場合は、旧小津清左衛門家160円、旧長谷川治郎兵衛家320円、松阪市立歴史民俗博物館80円の施設に入館できるお得なチケットがあります。

「豪商のまち松阪 3館共通入館券」

6歳~18歳が250円
一般がなんと500円

本来なら一般560円のところが、60円お得
6歳~18歳280円のところが、30円お得

絶対に全てまわるならちょっと得。
結局、1箇所でもまわれなかったら損。
徒歩圏内なので、閉館ギリギリでなければ問題ないですよ。

名称 松阪商人の館(旧小津清左衛門家)
住所 三重県松阪市本町2195番地
電話番号 0598-21-4331
営業時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料 一般 160円 6歳以上18歳以下 80円
サイト なし

松阪商人の館(旧小津清左衛門家)家を見学(写真で案内)

旧伊勢街道の松阪大橋の近くにあり、城下町の街並みを歩いていくと松阪屈指の豪商の旧小津清左衛門家の邸宅があります。

三井家の発祥の地も同じ通りにあります。
平成3年に松阪市の史跡に指定され、平成8年に松阪商人の館として一般開放されています。

が、、、この保存修繕。
5年の月日をかけて6億4千万!?!

建物の前には石碑があり、前面には「松阪商人の館」、横には「旧小津清左衛門家住宅」と彫ってあります。

確かに修繕してあるだけあって、歴史を感じさせるたたずまいながら、絶妙なキレイさというか洗礼されてる感じ。

まさに豪商!!!

入ってすぐの右手には受付があり、そこで入館料を支払います。
左手には見世の間があります。
店(みせ)の間にあたる場所で、商いの部屋として使われます。
その奥には奥見世の間があり、お得意さんとかの対応をしたんかな。

木製の窓の格子も雰囲気がステキですね。

入り口には三重県出身の商家の家紋の一覧。

あ、なんか見たことあるのもある気がする。

小津本家略系図です。

旧小津清左衛門家ののれんをくぐっていきます。
普通の家と違って勘定場があります。
商売をやってたってレイアウトで、豪商の当時の暮らしが見学できます。

よく話しに聞く千両箱。

さすが、ここにお金がいっぱい入ってたんやろな!!
って、この千両箱の下には万両箱。

かなりのサイズで千両箱とはスケールが違う!

当時の日本の長者番付かな。

めっちゃいいとこにおるし、字もデカイ。
もちろん三井家や長谷川家も入っていますよ。


真ん中の通路が土間になっており、左右に部屋があるんです。
大きいかまどがあります。

対面にも少しサイズ的には小さくなるがかまどが6つ。

その奥も調理場になっています。
ざら板がしいてあってどこでどう調理するのか。

隣には水周りを扱うようになってました。

天井も高くって立派な梁が特徴的!!

修繕されたとはいえ築300年でこの保存状態はなかなか。

まずは右手に上がっていくと奥に3部屋抜ける和室です。

向座敷って言うそうで、お客さん用の部屋かな??
テレビと扇風機など近代的な設備がありますが、めっちゃいい雰囲気。

最近の家にはないこの縁側がサイコー!!ひなたぼっこがしたくなる。

ここから見る庭は緑が豊かで癒されるなぁ。
広くて立派な和室は吹き抜けで良い風入る。

厠(かわや)ってあったんで、何かと思ったら当時のトイレでした。

あと、反対側にもいい感じの箱庭が見えるんです。

が、その奥の建物は残念ながらトイレみたい。
外から見るとなんともいい庭。

続いて建物の左側を見学。
2階へのぼる階段があります(のぼるの禁止)

これを横から見ると全て棚になっています。
ほぼ全面なのでかなりの収納力。

4畳半の茶の間
茶室は基本的に四畳半というのが一般的です。

真ん中に正方形の不思議な小さな畳があるんですが、囲炉裏がこの下にあります。

お茶の湯を沸かす時に使うんです。

ここがお家の間

家の中なんでお家の間と言われても。
部屋数が大きすぎて何の部屋かも分からんくなる。
このあたりはさわってないのか歴史を感じさせる。
とにかく庭が多くって、縁側から眺めるのがめちゃくちゃ快適。

お客さんもほぼいなかったので座り込んでぼーっとしてた。

表座敷があって、そこの床の間にの右側を見ると穴が開いている?

こんなとこあるとワクワクして隠し部屋かなって思って、くぐってみたくなる。
でも、歴史的な施設であかんやろなと思って、回り込むと反対側の奥座敷からはこんな感じ。

何の為なんやろか。
謎は解けていません。

庭を眺める縁側を奥へ歩いていくと。

これ何やろ???

形的にまさかと思ったら、やっぱりトイレ。
家のつくり的に縁側の突き当たりにトイレを作るんですね。
サザエさんの間取りが浮かんだわ。

湯殿というお風呂がありました。

床が木なのと、四角形ですが湯船は丸。

五右衛門風呂みたいな感じで沸かすのかな?
木製窓もちゃんと付いています。

松阪商人の館(旧小津清左衛門家)の庭を見学(写真で案内)

調理場横から裏庭に出て行くことができます。

井戸がここにあるので調理場が近いのか、、、納得。

裏にも結構広いスペースがあります。

垣根はしっかり選定してあり、緑が美しい。

ここは当時はなかったと思いますが、お客さんようのトイレも立派です。

こちらは以前のトイレ。

室内は木製でしたが、こっちは陶器。
ちょっと低めでしにくそう。

奥には大蔵跡があります。

昔は立派な蔵が建っていたんでしょうけど平地になってます。

松阪商人の館(旧小津清左衛門家)の内蔵展示室を見学(写真で案内)

ここから奥はスリッパを履いていきます。

廊下を歩いていくと、室内から内蔵につながっています。

こちらが、内蔵入り口。
重厚な扉になっています。

エアコンがないようなので
「しゅどうしきせんぷうき」
うちわがあります(笑)

しかも松阪祇園まつりのやつ。

売買の記録を記入しておく大福帳。

大帳に福運を願って「福」を加えるようになって大福帳なんですって。
めちゃくちゃ意外。

当時のそろばんは不思議な感じ。

上が2つの珠、下が5つの珠っていったいどうやって使うのかな?

入り口にもあった千両箱。

地下埋設用?

普通は木で作られているものが多いですが、金属で作ることで土に埋めれます。
昔は火事が多かったとかそのような理由もあるんですって。

小津家略年譜。

小津家当時のハッピやまえかけ、のれん

めっちゃ興味深い大日本資産家一覧

前頭で小津清左衛門発見
もぉ1つ

長谷川治郎兵衛も前頭
原田二郎も前頭

で、、、横綱三井家!?

別格ですね~。

個々の豪商別の湯のみ。

めちゃくちゃ貴重そうや。

お盆にも焼印がしてあります。

ここから2階へ。

めちゃくちゃ急で1段の高さがなかなかの階段。
お年寄りの方、ちょっと厳しいと思う。

2階は商売的なことよりも、幼少期なんかの紹介になっています。
子供の頃の着物や子供の日の鎧?

江戸の大伝馬1丁目の当時の絵と現在の写真が掲示してあります。

町内の木綿問屋70軒ぐらいのうち、6割は伊勢の国出身者だったんです。その中でも松阪商人が圧倒的にく、長谷川家や三井家も同じならびにあるんです。
ちなみに、下の写真は現在の江戸の大伝馬1丁目はその面影すら感じませんね。

松阪商人のあゆみなんかも掲示してありました。

少し字が小さめですね。
分かりにくくてすみません。

まとめ

この家を見るとさすが豪商。
部屋絶対にこんなにいらんやろ。
平屋建ての極みですが、使いきれるかは謎。
さすが、修繕もしてあるのでキレイですが、昔ながらの良い部分はしっかり残してありました。
ここを見てしまうと古民家住みたくなるなぁ。
そして庭が欲しくなるなぁ。

松阪商人について知りたかったら是非とも見に行って欲しい!!
ただ、ファミリーなんかでは子供らちょっと退屈するかな。

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